複数店舗の口コミ返信は自動化できる?Googleの条件と人が見る所

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複数店舗の口コミ返信は、新しい口コミを集めることと返信の下書きと担当者への知らせまでなら自動化できます。ただし送る前に人が読む形にしないと、口コミを書いた人に届いてから直すことになります。
Googleビジネスプロフィール(Googleの検索やマップに出るお店の情報)の返信を外のプログラムから送るには、Googleへの申請と審査が要ります。申請できるのは確認済みで60日以上運用しているプロフィールだけです(Google Business Profile APIの前提条件)。
この記事ではまず口コミの返信を自動にするときのGoogleの条件を説明します。次に返信が公開されたあとに何が起きるかと、自動にしてよい所と人が見る所の分かれ目をお伝えします。
口コミの返信を自動にするにはGoogleの審査が要る
店舗が増えると口コミの返信は店ごとの管理画面を1つずつ開く作業になります。そこで考えるのが新しい口コミを1か所に集めてまとめて返す方法です。
これを外のプログラムから行うときに使うのがBusiness Profile API(Googleビジネスプロフィールの情報を外のプログラムから読み書きする窓口)です。Googleの説明では使う前に次の条件を満たして申請する必要があります。
- 確認済みで60日以上運用しているプロフィールを管理していること
- そのプロフィールに会社やお店の公式のウェブサイトが載っていること
- Googleの問い合わせのフォームから基本のアクセスを申請すること
審査が通ったかどうかは割り当て(1分あたりに使える回数)の数で分かります。通る前は1分あたり0回で、通ると1分あたり300回になります(Google Business Profile APIの前提条件)。つまり審査が通るまでは口コミを1件も読み書きできません。
もう1つ大事な条件があります。Googleのポリシーでは、ユーザーの事前の具体的かつ明示的な同意なしに口コミの返信を自動化してはならないと決められています(Business Profile APIのポリシー)。ほかの会社に代わって返信するときは、そのお店から権限をもらうことも求められています。
本部が各店の返信をまとめて行うなら、店ごとに同意と権限をもらっておく必要があります。フランチャイズのように店ごとに経営者が違う場合は特に気をつけてください。
口コミの返信を自動で送るには、Googleの審査とお店の同意の2つがそろっている必要があります。
返信は書いた人に通知が届き公開まで時間がかかることもある
条件をそろえたあとにも知っておきたいことがあります。返信は送った瞬間に公開されるわけではありません。
Googleビジネスプロフィールのヘルプによると、返信はGoogleのコンテンツのポリシーに合うかを審査されてから公開されます。審査は通常10分以内ですが、最長で30日ほどかかる場合もあります(Googleビジネスプロフィールのヘルプ)。承認されなかった返信は編集を求められます。
返信が公開されると口コミを書いた人に通知が届きます。書いた人は返信を読んだあとでも口コミを書き直せます。返信そのものはあとから管理画面で編集も削除もできます。それでも書いた人が最初に目にするのは公開されたときの文面です。
たとえば店名を取り違えた返信も苦情に定型文で返した返信も、そのまま書いた人に届きます。店舗が多いほど店ごとの事情が違うので、同じ文面で返すと食い違いが起きやすくなります。
返信は公開されると書いた人に知らせが届くので、送る前に読むことがいちばん確かな直し方です。
自動にできるのは集めることと下書きと知らせるまで
ここまでの2つを踏まえると、自動にする所と人が見る所は分けて考えられます。口コミの返信の作業は次の4つに分けられます。
- 新しい口コミを店ごとに集める
- 返信の下書きを作る
- 担当者に確かめてほしいと知らせる
- 読んで直してから送る
1から3は自動にしやすい作業です。審査の通ったAPIを使えば各店の新しい口コミを1か所に集められます。集めた口コミからAIが下書きを作り、担当者にチャットやメールで知らせることもできます。
4は人が見る所です。苦情や返金の話が出てくる口コミは店の事情を知っている人でないと返せません。スタッフの名前やほかのお客さまのことが書かれた口コミも同じです。
AIに下書きを書かせるときの気をつけたい点は別の記事で紹介しています。
自動化にはもう1つ手間が残ります。つないだサービスの仕様が変わったり合鍵(外のプログラムがログインするための鍵)の期限が切れたりすると、自動化は止まります。止まったことに気づく見張りと直す人が要ります。毎月の報告づくりを自動化するときにも同じ手間が残ることはGA4のレポートの記事で説明しています。
自動にするのは口コミを集めることと下書きと知らせることまでにして、送るのは人が読んでからにします。
下書きまで自動にする店と手で返す店
では御社はどちらにするとよいでしょうか。分かれ目は店舗の数と口コミがたまる速さです。次の表で確かめてください。上司に見せる資料にもそのまま使えます。
確かめること | 下書きまで自動にする | 管理画面から手で返す |
|---|---|---|
店舗の数 | 3店舗以上ある | 1〜2店舗 |
新しい口コミ | 毎週どこかの店でたまる | 店ごとに月に数件 |
プロフィールの運用 | どの店も確認済みで60日以上たっている | 確認したばかりの店か確認していない店がある |
お店の同意 | どの店からも自動化への同意をもらえる | 同意をもらえない店がある |
送る前に読む人 | 店ごとに読む人を決められる | 読む人を決められない |
5つとも左の列なら下書きまで自動にする側です。まず審査の申請から始めてください。
1つでも右の列があるなら今は管理画面から手で返す側です。店舗が1〜2つで口コミが月に数件なら、管理画面から返す方が早く済みます。読む人を決められないまま自動にすると、下書きがたまるだけになります。
御社が今日やること
次の4つは今日確かめられます。どれもGoogleビジネスプロフィールの管理画面から見られます。
- 店ごとに先月届いた口コミの数と返信していない数を数える
- 各店のプロフィールが確認済みかと確認してから60日たっているかを確かめる
- 各店のプロフィールに公式のウェブサイトが載っているかを確かめる
- 苦情や返金の話が来たときに誰が返すかを店ごとに決める
やりがちな失敗は下書きをそのまま送る設定から始めてしまうことです。最初は下書きを担当者に知らせるところまでにして、送るのは人が読んでからにしてください。
弊社がやっていること
弊社は社内の作業をいくつか自動化して毎日使っています。たとえばThreadsへの投稿はAIが作った投稿文を承認すると予約した時刻に投稿されます。いいねや返信の数は毎朝自動で集まります。
どの自動化も人が最後に確認してから先へ進む形にしています。全部を自動にはしていません。口コミの返信を自動化するときも同じように送る前に人が読む形をおすすめします。
つないだサービスの仕様が変わったり合鍵の期限が切れたりすると、自動化は止まります。そのため弊社では止まったことに気づく見張りと直しまでを自動化の一部と考えています。
一方で弊社がやらないこともあります。
- 返信の中身(謝るか・どう答えるか)はお店が決めます。弊社は決めません
- APIの審査に通るかは弊社では約束できません
- 1店舗で口コミが月に数件なら自動化はおすすめしません
弊社で動いている自動化の例は業務の自動化のページに載せています。御社の店舗の数で自動化が合うか迷うときは相談の窓口からご連絡ください。初回の30分は無料です。
よくある質問
口コミの返信をAIに全部任せてもいいですか
おすすめしません。Googleのポリシーではユーザーの事前の明示的な同意なしに返信を自動化してはならないとされています。同意があっても送る前に人が読む形にしてください。
APIの申請はプロフィールを作ってすぐにできますか
できません。Googleの説明では確認済みで60日以上運用しているプロフィールと公式のウェブサイトが要ります。
返信を送ったあとに直せますか
管理画面から編集も削除もできます。ただし公開されたときに口コミを書いた人へ通知が届くので送る前に読んでください。
返信がすぐに表示されないのはなぜですか
Googleが返信を審査しているからです。審査は通常10分以内ですが最長で30日ほどかかる場合があります。