WordPressの引っ越し費用は何で決まる?自分で移す手順と頼む目安

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「サーバーの契約を見直すからWordPressを別のサーバーに引っ越しておいて」と上司に言われて、費用と手順を調べている担当者は多いです。ドメインもURLも変わらない引っ越しなら、ファイルとデータベースを新しいサーバーへ写すだけなので担当者でも進められます。費用と手間が増えるのは、ドメインやURLが変わる引っ越しです。
WordPress公式の説明では、データベースとURLが同じならファイルとデータベースを新しいサーバーへ写せば移せるとされています(WordPress公式のMoving WordPressの説明・2026年10月14日更新)。エックスサーバーは他社のサーバーからの引っ越しを最短5分とする「WordPress簡単移行」を2018年12月10日に始めています(エックスサーバーの2018年12月10日のお知らせ)。
この記事では、引っ越しで何を写すのかとURLが変わると何が増えるのかを順に説明します。そのうえで御社の引っ越しを自分で進めてよいか頼むべきかを見分ける基準をお伝えします。
ドメインが同じなら引っ越しはファイルとデータベースを写すだけ
WordPressのサイトは2つのもので動いています。1つはサーバーに置かれたファイルで、WordPressの本体とテーマ(見た目を決めるひな形)とプラグイン(機能を足す追加のプログラム)と画像です。もう1つはデータベース(記事や設定を入れておく所)です。
引っ越しは、この2つを今のサーバーから新しいサーバーへ写す作業です。WordPress公式の説明に沿うと、ドメインもURLも変わらない場合の流れは次のとおりです。
- 今のサーバーのファイルとデータベースのバックアップを取る
- ファイルとデータベースを新しいサーバーへ写す
- データベースの名前やユーザー名が変わったときはwp-config.php(データベースへのつなぎ方を書いたファイル)を書き換える
- パーマリンク(ページのURLの形)を使っているなら公開のあとに設定を保存し直す
最後にドメインのつなぎ先を新しいサーバーに切り替えると、訪問者は新しいサーバーのサイトを見るようになります。URLは同じなので、記事の中のリンクや画像の場所を書き換える必要はありません。
同じ説明では、何かを移す前にWordPressのファイルと画像とプラグインとデータベースのバックアップを取るよう最初に書かれています。ドメインが同じ引っ越しで大事なのは写す作業そのものより、写す前にバックアップを取って戻せる状態にしておくことです。
サーバー会社の移行の道具を使えば手作業はさらに減る
写す作業を手でやるには、FTP(サーバーとファイルをやり取りするソフト)でファイルを落とす必要があります。データベースも書き出して新しいサーバーに入れます。慣れていない担当者には、ここが一番の壁になります。
この手作業を減らす道具を用意しているサーバー会社があります。エックスサーバーのお知らせでは、WordPress簡単移行はエックスサーバーの全プランで使えます。必要なのは移す元のWordPressのURLとログイン情報だけで、FTPソフトでのやり取りやデータベースを写す作業は必要ないと説明されています。SSL(通信を暗号にする設定)を入れたサイトもそのまま移せるとされています。
移る先がエックスサーバー以外なら、同じような道具があるかと使える条件をその会社のマニュアルで確かめてください。道具があれば、担当者がやることは管理画面での入力とドメインのつなぎ先の切り替えにほぼ絞られます。
ドメインが同じで移る先に移行の道具があるなら、引っ越しは担当者が自分で進められる作業です。
URLが変わると古いURLの置き換えが必要になる
前の2つの節は、ドメインもURLも変わらない場合の話でした。引っ越しに合わせてドメインを変えたりhttpからhttpsに変えたりすると、作業は一気に増えます。
理由はデータベースの中に古いURLが残るからです。WordPress公式の説明では、記事の中の画像やリンクに古いドメインが書かれたまま残るのでリンク切れや表示の崩れの原因になるとされています。そのため古いURLを新しいURLに置き換える作業が必要です。
この置き換えには注意が必要です。同じ説明では、データベース全体を一括で置き換えるとシリアライズ(設定を決まった形にまとめて保存したデータ)が壊れることがあると書かれています。そのうえでBetter Search Replaceなどのプラグインか、WP-CLI(WordPressを文字の命令で操作する道具)の置き換えの命令を使うようにすすめています。記事ごとに付く識別の番号であるGUIDは、どんな場合も書き換えてはいけないとされています。
サーバー会社の手助けにも限りがあります。エックスサーバーのよくある質問では、ドメインを変えるために手でWordPressを移す作業はWordPressのカスタマイズにあたるのでサポートの対象外と書かれています(エックスサーバーのドメイン変更のよくある質問)。
URLが変わる引っ越しでは置き換えを間違えると設定が壊れるので、ここが費用と手間の差になります。
自分で引っ越すか頼むかを決める
ここまでの話を表にまとめます。御社の引っ越しがどちら側かを確かめてください。上司に説明するときにもそのまま使えます。
確かめること | 自分で進めてよい | 頼む |
|---|---|---|
引っ越しの前と後のドメインとURL | 変わらない | 変わる |
移る先のサーバーの移行の道具 | 使える条件に当てはまる | 無いか条件に当てはまらない |
サーバーの管理画面とWordPressの管理者のログイン | 両方そろっている | どちらかが分からない |
バックアップから戻したこと | ある | 無い |
4つとも左の列なら、自分で進めてよい側です。移る先の道具とマニュアルに沿って進めてください。
1つでも右の列があるなら、頼む側です。見積もりをもらうときは、バックアップと戻せるかの確認とURLの置き換えが作業に入っているかを確かめてください。WordPressをやめて別のCMSへ移すことも考えているなら、続ける場合と5年分の費用を比べる方法は別の記事で説明しています。
御社が今日やること
次の4つは今日確かめられます。
- 引っ越しのあともドメインとURLが今と同じかを上司に確かめる
- サーバーの管理画面とWordPressの管理者のログイン情報がそろっているかを確かめる
- 移る先のサーバー会社のマニュアルで移行の道具があるかと使える条件を読む
- 今のサーバーのファイルとデータベースのバックアップを取って保存した場所を書き残す
やりがちな失敗は、新しいサーバーでサイトが動くのを確かめる前に今のサーバーを解約してしまうことです。解約するとバックアップを取り直すことも元に戻すこともできません。新しいサーバーで表示と問い合わせフォームの送信を確かめてから解約してください。
今のWordPressのプラグインや版が古いままかを先に知りたいときは、無料のWordPress診断で外から見える状態を確かめられます。
弊社がやっていること
弊社はこれまで、他社が作ったサイトの保守を70社ほど引き継いできました。引き継ぎでは、何かを触る前にファイルとデータベースを丸ごとバックアップに取ってそこから戻せることを確かめます。点検でよく見つかる問題の1つが、バックアップが取られていないサイトです。
更新をするときも、試しの環境で表示が崩れないかを試してから本番に進みます。引っ越しでも同じ順番で、戻せる状態を作ってから写します。
一方で弊社をすすめない場合もあります。
- ドメインが同じで移る先のサーバー会社の移行の道具で移せるなら御社で進められるので弊社に頼む必要はありません
- サーバー会社の移行の道具の不具合はサーバー会社の窓口が答えるもので弊社では直せません
引っ越しのあとの保守まで任せたいときは料金の一覧をご覧ください。御社の引っ越しがどちら側か迷うときは相談の窓口からご連絡ください。初回の30分は無料です。
よくある質問
WordPressの引っ越しで記事や画像は消えませんか
ファイルとデータベースの両方を写せば消えません。WordPress公式の説明のとおり写す前にバックアップを取っておけば失敗しても元に戻せます。
引っ越しのあいだサイトは見られなくなりますか
ドメインのつなぎ先を切り替えるまでは今のサーバーのサイトが表示されます。切り替えのあとに新しいサーバーで表示を確かめてから今のサーバーを解約してください。
httpからhttpsに変えるのも引っ越しと同じ扱いですか
URLが変わるのでURLの置き換えが必要になります。WordPress公式の説明ではデータベース全体を一括で置き換えずにプラグインなどの道具を使うようすすめています。
サーバー会社の移行の道具はどのサーバーでも使えますか
使えるかどうかはサーバー会社ごとに違います。移る先のサーバー会社のマニュアルで使える条件を確かめてください。
WordPressの無料診断
URLを入れるだけ。1分でいまの状態が分かります。
- —本体が安全なバージョンか
- —公開情報から確認できるプラグインに既知の問題がないか
- —外から入り込める入口が開いていないか
要対応/要確認/懸念なし で判定してどうすればいいかまで書きます。診断に会社名・氏名・メールアドレスの入力は必要ありません。
- 1公開されている情報だけを読む
URLを開いたときに誰でも見られる範囲で、本体のバージョン・入っているプラグイン・外から見える入口を集めます。ログインは試しません。
- 2世界で報告されている事例と照らし合わせる
集めた情報をWordPress.orgが公開している全バージョンの安全性の一覧・プラグインの最新版と更新履歴・公表されている脆弱性の報告と照らし合わせます。
- 3判定して次にすることを示す
要対応/要確認/懸念なし で判定し、まず何をするかまで書きます。